夏のアイス
今日は、少し昔の話をしよう。
暑い夏の日。
母親に「アイス買ってきて」という事があったとしよう。
私はガリガリ君が食べたかった。
無性に食べたかった。
だから親に「アイス買ってきて」と言った。
暫く後に、スーパーから戻ってきた母はアイスを買ってきてくれた。
ハーゲンダッツだった。
ガリガリ君を食べたかった私は母に文句を言った。
「これが食べたいんじゃない」と。
「買って来てやったんだから文句言わないで食べなさい」母は言う。
暫くごねて、冷凍庫に入れて、不貞腐れてから三十分後。
仕方ないので、食べた人生初のハーゲンダッツは超絶美味かった。
今回はそういうお話。
誰かの為に何かをした事が誰しもあると思う。
例えば電車の優先席に座らなかったり、電車の優先席に席を譲る為に座ったり、電車の優先席にいつも座っている学生に「アンタ元気なんだから座ってんじゃないわよ」と言ったり。
今日の俺は電車の優先席に文句があるんじゃありません、使いやすいから使っているんです。
因みに俺は優先席には座らない派です(苦笑)
自分本位か。
相手本位か。
自分を考えた上での相手本位か。
相手を考えた上での自分本位か。
自分を考えた上での自分本位か。
相手を考えた上での相手本位か。
パターンはいくらでもある。
最初の話は、自分を考えた上での自分本位。
お互いに。
自分がハーゲンダッツを食べたいと思った、だからハーゲンダッツを買った。
子供はアイスが食べたいと言った、だからアイスを買った。
ガリガリ君を食べたいなら最初からそう言えばいい。
そういう問題じゃないが、似たようなことはいくらでも起こる。
映画が趣味です。
漫画が好きです。
音楽が好きです。
そうですか映画が趣味なんですか、じゃあ今度見に行きませんか?
いいですね、行きましょう。
後日、映画館で実際に見ることになったのは公開初日の「デビルマン」だった。
多分二人はよほどの事が無ければ二度と逢う事は無いだろう。
妙な趣味でも持ってなければ。
これはちょっと意味が違う。
相手に対する深堀り。
何をどこまで求めているか。
自分の意志だけではなく、相手の意志の為に、良好な関係を築くために。
その着地点をすれ違い続けると関係は壊れることになる。
例えば、ガリガリ君が食べたいのにハーゲンダッツを買ってきたりだとか。
ジャンプ読みたいのにマガジンだったとか。
コロコロなのなにボンボンだったとか。
FFなのにDQだったとか。
PSなのにSSだったりとか。
そういう問題。
自分がしたいことと、相手がしたいことのすり合わせ。
自分がしたいことと、相手がしたいことは違う事が大概にして多い。
それを無理やり強制すると、関係が破綻するのは当たり前のことである。
幸せの形は一つではないし、膨大な数の幸せの結果がある。
求めてるものと違う答えを提示されると人間は一概にして嫌になる。
当たり前だが。
例えば、そう例えば。
自分が悪者になるのが嫌だったりとか。
無理やり悪者になるように強制しようとしたりだとか。
残念な婚活パーティに無理やり行かせて謝りもしなかったりとか。
人の努力の結果を、確認しもしないで踏みにじったりだとか。
人の幸せを壊そうとしたりだとか。
大抵が必要以上に欲を出そうとするとそうなる、そうなるように出来ている。
苦しい思いをするようになる。
先手か、後手か。
バランスは悪いがそういうものだ。
もしくは無理やり流れを作ってそういう風に流そうとするか。
これが一番お勧めしない。
何故なら肉体的な痛みが伴うからだ。
時間も金も、積み上げてきたものが全て流れていく事になる。
全ては全て、時間は時間。
時間は有限、お金も有限、知識も有限、体験も有限。
痛みや苦しみに時間を投資する価値があるか、理論する時間は必要か。
一度だけで充分だ。
結果が見えているなら、最初からやらなければいいのに。
結論として。
子供は、お母さんがお買い物に行く前に、買って来て欲しいアイスの商品名を伝えるようにして下さい。
お母さんは、何のアイスを買ってくればいいのか聞いて下さい。
それだけのお話です。
プライベートでも、仕事でも。
友人関係でも、見知らぬ他人にも。
敬意と論理。
いらない二度手間、要りませんから。
以上、取り急ぎお伝え致します。
お忙しいところ申し訳御座いませんが、ご確認頂けると幸いです。
みたいな(笑)